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チェスプロブレムは如何?(2)

  • k-kosaka7
  • 3月28日
  • 読了時間: 2分

考えてくれた方がどれだけいたのか分かりませんが、先週紹介したチェスプロブレムの正解を発表しましょう。


(1)William Meredith (Dubuque Chess Journal 1886)


#2 (8+5)
#2 (8+5)

 初手は何と、h3のクイーンをh5に持っていく手です! わざわざ黒ポーンに取られる位置に動かす手が正解というだから、驚きますね。しかも、これ自体は何の狙いも持たない手なので、余計に発見しにくくなっています。

 しかし、もしこのQを黒Pで取ると、e3のナイトがf5に跳べば詰(チェックメイトといいます)。それ以外の応手に対しても、それぞれ一手詰が用意されていますので、各自調べてみて下さい。

 まとめて解答を書くと、以下の様になります。


1.Qh5 zz

1...gxh5 2.Sf5#

1...Kxe3 2.Bc5#

1...Se5 2.Bc5#

1...Sf4 2.Qh8#

1...Sb3 2.Sc2#


 手順表記についても、ちゃんと説明しておきましょう。まず、キング/クイーン/ルーク/ビショップ/ナイト/ポーンをそれぞれK/Q/R/B/S/Pで表します。ナイトは英語表記ではKnightなのですが、Kを使うとキングと混同するので、ドイツ語のSpringerからとってSと書いています。また、ポーンについてはPを省略するのが普通です。

駒取りはxで表します。なので、gxh5というのは、g筋のPがh5にいた駒を取ったということを意味します。あと、zzというのは特に狙いを持たない手、敢えて言えば「手番を相手に渡す」という意味しかない手という意味です。

 ちなみに、初手1.Qh5のような捨駒はactive sacrificeといいます。またこの初手は、Kの逃げ場所を増やす手(初手を指した結果、黒Kはe3に行けるようになっていますね)でもありますが、このような手はflight-giving keyと呼ばれています。こういう専門用語を知ると、チェスプロブレムの世界をより深く知ることができますよ。


 どうですか? 2手詰でも思ったより難しかったのではないでしょうか。では、今回の出題です。



 
 
 

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